実践リスク・マネジメント

リスク・マネジメントは2009年11月、国際標準(ISO31000)となりました。

HOME

武井 勲の一言

反テロリズム方針―米国を参考に日本も確立を

(2011年5月 3日公開)

 

「オバマ米大統領は1日夜、国民に向けて演説し、「米軍が同日パキスタンで実施した作戦で、国際テロ組織アルカイダ指導者のオサマ・ビンラディン容疑者が死亡した」と発表した。ビンラディン容疑者は、3000人を超す犠牲者を出した2001年米同時多発テロの首謀者とされ、米国が10年以上前から行方を追っていた。(CNN 5月2日)」

これは1つの大変化である。変化は、ステークホルダー(利害関係者)にとってさまざまなチャンスとリスクをもたらす。今後起こりうる結果として、両極端を考えれば、反米テロが収束するか、報復テロの連鎖が激化するかが想定される。リスクは、その両極端のうち、(1)予想した結果から望ましい方向へ振れる(上振れリスク)か、(2)予想した結果から望ましくない方向へぶれる(下振れリスク)かが想定される。日本は米国の友好国として、いつ何時テロの対象にされるか、国家・地方公共団体・企業・学校・病院・家庭・個人等あらゆる組織が、特に下振れリスクに対する準備をしておかなければならない。

アメリカ合衆国は、国家の安全保障(リスク・マネジメント)を、国家安全保障会議(NSC;  National Security Council)が司る仕組みになっている。大統領令第39号(PDD-39; Presidential Decision Directive 39, United States Policy on Counterterorism, 1995)は、米国の反テロリズム方針である。

アメリカ合衆国は、『テロ攻撃に対する対処責任、すなわち危機管理』を FBI (Feeral Bureau of Inpection; 連邦捜査局)に、また『被害管理に対する対処責任』を FEMA (Federal Emergency Agency; 米国危機管理庁)に付与している。そのうちの非機密扱い部分の抜粋について、次の参考文献(*)の 116~119 ページを参照してほしい。

 

ビンラディン容疑者を殺害したこの際、日本国も『テロ攻撃に対する対処責任、すなわち危機管理』と、また『被害管理に対する対処責任』を明確に決定しておくことを提言したい。

提言1) 国会において『米国の反テロリズム方針』に倣い、『日本国の反テロリズム方針』を策定し、国家の安全保障(リスク・マネジメント)を、国家安全保障会議( NSC; National Security Council) を司る仕組みを早急に整備すべきである。

提言2) 選挙民は、選挙において、国家や地方公共団体の安全保障(リスク・マネジメント)の哲学、「ビジョン、経営理念、及び経営戦略」、リーダーシップのない議員を選ばない知識・見識もしくはリスク・マネジメントと危機管理に関する IQ を高め、教育・訓練に積極的に参加すべきである。

 

(*) 米国司法省司法補佐局―司法プログラム課 米国危機管理庁 米国消防局―消防大学校著、監訳:防災行政研究会『米国 対テロ現場対応心得 対NBCテロ緊急対応テロ自習テキスト』(企画・編集 帝国繊維株式会社、発行 株式会社ぎょうせい、平成12年)

2017年7月

            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31